ラジエタの流用と温度コントロール回路

ふとしたきっかけで前期トレノのAE86に乗るTOSHIKICKさんと出会うこととなりました。
メールでのみの出会いなのですが・・・出会い系?たまにメールをやり取りしています。
そんなことはさて置き、TOSHIKICKさんが考えましたエアコン、水温連動の温度コントロール用電動FANの回路を紹介したいと思います。
皆さんも水温とエアコンに連動したFANコントロールをしたいと思っているはずです。

今回はP10プリメーラのラジエタを流用しています。
と言いますのも・・・Sharlさんが以前乗っていたのがP10プリだったので大きさやFANの薄さを知っていたのでTOSHIKICKさんへ紹介したのが始まりです。
日産系(SUBARUもか・・・)は比較的FANが薄く作られているのですよね。
AE92などのFANを見たことがあるのですがFFなのに結構厚くて・・・エアコンのコンプレッサやウォーターポンプのプーリーに干渉してしまいそうなのですよね。

でこれがラジエタの大きさの比較です。
左がP10、右がAE86です。
ちょっとだけ大きいのがわかると思います。

ここで注意点なのですがAE86のラジエターホース径が約30mmに対し、P10のラジエターホース径は約34mmあります。
硬化してしまったホースを無理に差し込みますとホースの継ぎ目から裂けてしまう場合がありますので注意してください。
また、ロワー側のホース取り付け口がAE86とP10では逆になっています。
このロワー側の水路の接続方法ですがAE92のホースを流用するとすっきり行ってしまいます。
92の場合、元々タ縦置きだったエンジンを横置きにしている?関係で90度に折れ曲がった配管が存在するのです。

まずは基本回路図の紹介です。

ここで注意点なのですが低速ラインに通電するとFANが溶けてしまいます。
たぶん・・・待機電流で過熱するのでしょう。

次に水温が低、エアコンOFFの状態の通電図です。
赤ラインが通電している部分です。

次に水温が高、エアコンOFFの状態の通電図です。

次に水温が低、エアコンON(マグネットクラッチON)の状態の通電図です。

次に水温が低、エアコンON(マグネットクラッチOFF)の状態の通電図です。

次に水温が高、エアコンONの状態の通電図です。

で上記回路図を参考にリレーを組んでいきます。
他車種のリレーBOXを流用しますと配線がすっきりしますね。

でこちらのリレーBOXですが純正バッテリーの横へ配置します。
この位置ですと配線もすっきりとしてなかなか良いですね。

実際に取り付けしました画像はこのようになっています。
なかなか綺麗に収まっていますね。
この状態ですと純正?と聞かれても違和感がありません。

今回の回路で水温スイッチと書かれている部分ですがどのような部品を流用しても基本的には良いと思います。
ただし、フィッティングの関係や取り付け位置によっても動作温度は変わってきてしまうでしょうが・・・。
TOSHIKICKさんの場合ですがAE86AT用フィッティング等の流用を考えた末に・・・ビリオンのファンコントローラー(VFC BV−4)を使用しています。
このコントローラですとECUの水温センサ信号を拾い、その値を元にダイヤルでFAN回路の動作時期を調整し、VFCから電気を流す、切るを可能としてくれますので。

効果のほどですがTOSHIKICKさんさんのレポート&調整では
水温が90℃になった時にファンが作動するようにし、83℃まで下がると停止します。
エアコン使用時はマグネットクラッチ連動でファンが回っているので水温は85度前後で安定。
外気温35℃以上の炎天下でエアコン使用時には水温は90℃を超えようとしますが、90℃でVFCによりファンが作動、さらにマグネットクラッチ連動で起動Aラインも導通するのでファンは超高速で回転するため水温は95℃を超えないというすばらしい状況です。
また、TOSHIKICKさんのサーモスタットの状態では82℃以下には下がりませんが、68度などのローテンプサーモスタットを導入することにより、80℃前後に保つ事も出来ると思います。
しかも、ラジエタのカロリーが上がったことによりエアコンのコンデンサも良く冷え、エアコンが更に効くようになったようです。
20年前の車としては・・・相当効果的ですね。





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